新宿東宝ビルのシンボル、ゴジラヘッドが歌舞伎町の空に現れてから10周年となる記念すべき年に、「ゴジラ新宿観光特使10周年イベント」がシネシティ広場で開催されました。
2015年4月に特別住民票が交付され、国際観光都市・新宿の魅力を発信する「観光特使」に任命されて以来、歌舞伎町の賑わいに多大な貢献をしてきたゴジラ。イベントでは長年の功績を称え、引き続き新宿と「ゴジラ」の魅力を国内外に発信するため、新宿区長から特別感謝状が贈呈されました。
当日の熱狂ぶりと、ゴジラファンにはたまらない熱いトークの模様もレポートします!
会場では、お子様連れの親子も大人も大喜びで自由参加ができた「ハイタッチ会」が催されました。ステージ上で待ち受けるゴジラとちびゴジラ。シネシティ広場の端から端に至るまで、ハイタッチ会へ参加のための行列が現れるほど人気で、参加者のお顔も輝いていました。
この他にも、10周年を記念してゴジラの作品をポスターで振り返るブースや、限定記念カードの配布、さらには撮影スポットも設置され、ファンの方にとっても大変うれしい楽しいイベントになりました。
身体を温めてくれそうな美味しそうなメニューを販売するキッチンカーもイベント会場を盛り上げてくれました。
さらに、新宿区のふるさと納税の返礼品紹介ブースや、人力車を体験できる企画も用意され、冬の寒さを忘れるほどホットなコンテンツにあふれていました。
日が陰り、シネシティ広場の明かりが灯る頃にはメインステージがスタートしました。
ステージに登場したのは、コメディアン・俳優として活躍され、芸能界きってのゴジラ通として知られる、なだぎ武さんです。新宿区の吉住健一区長と共に、新宿とゴジラの関係やゴジラ愛について語り尽くしました。

ゴジラにハマったきっかけは、子供の頃に観に行った『ゴジラ対モスラ』だったというなだぎさん。当時の大阪・京橋の小さな映画館で、「まさかのドラえもんとゴジラの2本立てだったと」いうエピソードには会場から笑いが。ドラえもんよりも印象に残った怪獣映画を皮切りに、ゴジラ作品を追いかけてきたといいます。特に好きなゴジラ作品のデザインについては、「恐ろしいほどイカつい顔のゴジラ」として『84(ハチヨン)ゴジラ』を挙げ、「原点回帰とも言われる、第一作目により近づけた作品」と熱弁。さらに、敵対する怪獣(相方怪獣)については、耳に一生残りそうなインパクトのある主題歌でおなじみの『ヘドラ』と即答しました。おどろおどろしいフォルムや、サイケデリックな映像、途中からアニメになるなどトラウマ級のシーンがてんこ盛りで、「今までのゴジラとは全く違う」と、その魅力を熱く語ってくださいました。
吉住区長は「私が生まれる1年前の作品」としながらも、「新宿は公害の街だった時代がありまして。公害対策をやりたくて公務員になった人も入区する、そういう街だった」と語り、公害怪獣ヘドラと新宿の間に意外なつながりがあることをお話してくださいました。
ここで、トークのテーマは一変。「ゴジラが今新宿に襲来しちゃったらどうなるのか?」というシリアスなトピックに。吉住区長は、まずは「災害対策基本法」に基づき、「巨大災害避難で警報を出すことになります」と説明しました。
そして、マニュアルはないながらも「考えている」という、新宿区民のための具体的な避難先を3つ教えてくださいました。
大久保公園、新宿中央公園、新宿サブナード、この3箇所だそうです。
トークショーの熱気冷めやらぬ中、いよいよゴジラ新宿観光特使10周年を記念した特別表彰式がスタートです。観客からの熱い呼びかけに応え、堂々たる姿のゴジラと、愛らしいちびゴジラがステージに登場しました。
前代未聞の「ゴジラへの感謝状贈呈」という貴重なシーンが実現。吉住区長より読み上げられた感謝状の全文がこちらです。
感謝状ゴジラ様
あなたは平成27年に新宿観光特使に就任して以来、人遣いのあらい新宿区の要望に応え、様々なイベントに参加していただきました。そして新宿の魅力をこれからも発展して、そして訴えていっていただける功績を称え、深く感謝の意を表します。
「街を破壊し尽くして、感謝される珍しい怪獣」というなだぎさんのコメントの通り、長年新宿を見守り、賑わいを創出してきたゴジラに会場から惜しみない拍手が送られました。
最後に、なだぎさんは「もしゴジラが本当に現れたら、新宿にある吉本興業の本社をいち早く踏み潰してほしい」とユーモア溢れるメッセージを送り、吉住区長は「(ゴジラ作品で)破壊された街は発展するという伝説がありますので、これからもまた新宿を襲ってください」と、ゴジラと新宿の変わらぬ繋がりを願う言葉でイベントは締めくくられました。


























